こういう良書を子供にプレゼントできる
オバハンでいたい。
これは、岡田淳さんの子供に向ける優しさがい
っぱい詰まった本。
木下始(はじめ)君が転校したクラスは
成績順で席が決まるのだった。
そういえば・・・私の中学時代も同じようだっ
た。職員室前の廊下の掲示板に成績が貼り出さ
れたのだ。全員ではなく上位50名まで。
当時は、それが当たり前だと思っていたけど
今、思うとひどい時代だったかも(笑)。
この本は、大人も十分楽しめる内容になってい
る。子供達は、読むことで競争や勝ち負けの意
味を考え始めるだろう。想像力が育つし、読書
が好きになるきっかけにもなる本だと思う。
始(はじめ)のクラス担任は、何かと「頑張
れ」と言うし、テストの成績をみんなの前で読
み上げたりもする。そんな教室で始だけに見え
たのが背中に翼の生えた小さな男だった。
この男は、勉強でもスポーツでも・・・・
何でもビリになった生徒のところに現れるの
だ。やがてビリにならないと見えないこの男を
みんなも見たくなってビリになるために協力する。
その過程で子供達が人の痛みや思いやりを学ん
でいく。
協力しあって互いの力を高めていくのだ。
"びりっかすの神さま”をあのようなスーツ姿の
いで立ちにした岡田さんのセンスが凄い。
とても奥深いテーマが隠れている。
一番になるより大切なことがある。
ビリになるのも意外と難しい。
この本は、大人への牽制球でもあるのかもね💖
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