花ワン diary

紫陽花『マジカルチョコレート』

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何が「奇跡」なのかさっぱり分からなかった奇跡の不倫⁉

あたしは林真理子さんのファンなのだ。

作品もそうだけどいくつになっても色んなこと

に挑戦する姿・・・人間力が好きなのだ。

 

久しぶりに本の整理をした。

この本は“真理子さんらしくない本”ということ

でとくに印象に残っている。

発売当時は凄い話題となっていた。

一生に一度、真理子さんが描かずにはいられな

かった愛の“奇跡の物語”だというからどんな奇

跡だよとすぐに飛びついた。

写真家の田原圭一さんと梨園の妻であった

博子さんとの関係を実名で描いた恋愛小説。

そこに博子さんの出来すぎるおぼっちゃまも

登場させている。

 

ハッキリ言ってただの不倫にすぎない。

「特別な愛、稀な愛」と言えば聞こえはいいが

不倫は不倫。“奇跡”じゃなくて“軌跡”だ。

正直、この程度にしか伝わってこなかった。

 

この「奇跡」のモデル、田原博子さんは現存す

る方だ。フィクションでも実話に基づいたフィ

クション故、書きにくさがあったのだろう。

忖度まみれ(笑)。

それにしても博子さんって人はなかなかだ。

真理子さんの手を借りてこの本で写真家として

の夫や役者の息子の知名度を多少なりとも世間

に広めたのだから。あたしは、この本に出会う

まで田原圭一さんという写真家を知らなかった

でも、その作品はホントに素晴らしかった。

 

「僕たちは出会ってしまったんだ」田原さんが

何度も博子さんに言った言葉だそうだが別に特

別感なんか感じない。そもそも男と女だけじゃ

なく、人との出会いは全てが“奇跡”だ。

それをどう感じるかは人それぞれで誰もが同じ

ように共感するなんてことはもちろんない。

でも、あたしは真理子さんと同じように特別な

ものとしてこの二人の奇跡を感じたかった。

「恋の庶民」だからこそ、せめて本の世界では

「恋の貴族」というものを味わってみたかった

のだ。それなのに白けてしまったの🥲

読後の感動は、真理子さんが語っている“透明

感”なんかじゃなかったよ(笑)。

真理子さんであれば書けたはず。

もっともっと迫真に迫る書き方ができたはず。

そういう気持ちしか沸いてこなかった。

泣けなかった“悔しさ”まで残った(笑)。

でも・・これも真理子さんの思惑通りなのかも

新作が待ち遠しい〰💕

 


 

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