6月26日の夕方、仕事から帰宅してムッちゃんと散歩に出かけました。
この日は夫と娘が夜勤でいなかったため、夕方の散歩は私の担当でした。
ムッちゃんは家族の中で私のことを一番下に見ているので、散歩の時はいつも真剣です。
慣れた散歩道を歩いていると、前方から眼鏡をかけた女性がこちらに向かって歩いてくるのが見えました。
次の瞬間、突然地面に横たわる自分がいました。
右側臥位の姿勢で、まるで時間が止まったかのように動けず、何が起こったのか全く理解できないまま、ただただ横たわっていました。
本当に静かにその場に呆然と寝ていたように思います。
我に返り、最初に目に飛び込んできたのは空でした。
次にムッちゃんの顔が見えました。
ムッちゃんが私の顔を覗き込んだ時、何が起こったのか理解しました。
「私、転んだんだ・・・でもどうして?」
遠くにいたはずの眼鏡をかけた女性がいつの間にか隣にいて、「大丈夫ですか?」と声をかけてきました。
その声に反応して、初めて動くことができ、「大丈夫です」と返事をしました。
彼女は「上着もズボンも破れちゃってますよ・・・本当に大丈夫ですか?歩けますか?」と何度も心配して声をかけてくれました。
そして、「ああ・・・猫がいて、それでワンちゃんに引っ張られたんだね」と言うのです。
ようやく私は事態をちゃんと整理することができました。
その晩は、痛みで仰向けに寝ることも、寝返ることもできませんでした。
ほとんど眠れずヘロヘロでしたが、翌日の午前中は、退院してくるケース対応があったので、どうしても仕事が休めませんでした。
午後、何とか休みをもらい医者に行くことができました。
受診の前に一旦、自宅に戻ると夫と娘が明け休みで寝ていました。
二人にこの出来事を話しました。
もし、あそこに車が来ていたら轢かれていたし、車を運転する人にも多大な迷惑をかけただろう。
散歩は十分に気を付けないといけないし、ムッちゃんの躾をもう一度見直さないといけないと話したんです。
すると、夫は「俺たちは常にレーダーをはって散歩をしているから、そういう事態は起きないんだよ」と言うのです。
さらに驚いたのは、「こんなに重たいママを良く引っ張れたね」とムッちゃんに声をかけ、笑っていたのです。
私がムスッとしていたら、さすがに空気をよんだらしく「ママに謝りな!」とムッちゃんに謝罪を促していました。
それから整形外科に診察の順番を取りに走ってくれました。
整形外科では、胸と背中と右腹のレントゲンを撮りました。
その結果、骨折はないが肋骨にヒビが入っていることがわかりました。
「あーあ、なんだかな~」というやりきれない気持ちでいっぱいになりました。
ムッちゃんは決して悪くはありません。
それだけは言いきれます。
ただ、私には犬を飼う資格がないなと、そう痛感しました。
犬との散歩中の転倒は年齢のせいだけではありません。
先代犬と散歩していた時にもママ友とバッタリ会っておしゃべりに夢中になり一度飛ばされています。
ムッちゃんとも7~8年前に一緒にダッシュをして私の足がついていかずヘッドスライディングしています。
「もう散歩はいいんじゃない。無理するなよ」と息子から優しいメッセージが届きました。
そして娘は、よく分からない元気がでるという飲み物を作ってくれました。
ママに何を飲ませるのかと厶ッちゃんは心配そうにみてました。
本当に散歩は無理なのかもな・・・自信がなくなってしまいました。
ムッちゃんを守るためにも、もう一度安全な散歩について考えたいと思います。
|