朝の光を浴びながら、いつものようにランニングをしていた。
田んぼの脇に、ぽつんと停まる軽トラが一台。
見覚えのない車なのに、助手席の誰かがこちらに向かって手を振っている。
???と思いながら近づくと——
運転席には、小柄なおばあちゃん。
満面の笑みで、「おはよう!」と声をかけてくれた。
そして、にこにこと真っ赤にカットされたスイカを差し出しながら、こう言った。
「スイカ、食べてかない?」
ランニングの途中だったから丁寧にお断りしたけれど、そのひとことが、なぜか胸にしみた。
知らない誰かの、まっすぐであたたかな優しさ。
ふと視線を落としたナンバープレートには、なんと息子の誕生日と同じ番号🤭。
思わず声が出そうになって、ひとりで笑ってしまった。
遠くの田んぼでは、ご主人らしき男性が、黙々と作業している。
おばあちゃんの様子や話し方から、ふと「もしかしたら…」と思った。
長年、認知症の方と接してきた経験からくる勘——
それがほんの少しだけ、心の中に浮かんだ。
けれど——
その笑顔は、まっすぐで、純粋で、限りなく優しかった。
どうかこの方が、これからも穏やかで、幸せに過ごせますように。
そう願いながら、私は再び走り出した。
何気ない朝の、何気ないひととき。
でも、そんな小さな出会いが、今日を元気にしてくれることもある。
あのおばあちゃんに、そしてこの朝に、ありがとう。
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